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姉妹

11月とは思えないほどに汗ばむ陽気の午後、自動販売機のまえで立ちどまって選んだのはパイナップルジュースだった。甘くて濃い果汁をストローで吸い込みながら思い出したのは、いまにも消えそうな声で妹が口にした「パイナップル……」のひと言。...

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はじまり

「アートをやるようになったきっかけってなんですか?」 街のアーティストたちにたずねてみる。 「小学生のころ黒板に先生の絵を描いて罰を受けたのがはじまり。なんか悔しくて」 「20歳前後にやってた新聞配達先でアーティストたちと知り合った」 「中学のとき生物学が好きで、微生物とか動物、それに人間の内臓とか描いてたから慣れてたんだ」...

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あおぞらエンターテイメント

雨期もたけなわ、ヨルバの地ではエグングンと呼ばれる祖先崇拝の祭がおこなわれる。キリスト教とイスラム教が主流となったこの国では、土着信仰である祖先崇拝はわずかな信者たちによってひっそりとしかおこなわれなくなった。それでも祭囃子と熱気に誘われれば「信仰」はにのつぎ。映画館や水族館、サッカー場もテーマパークもないこの地で年に1度の「あおぞらエンターテイメント」は、人びとを集わせ、魅了する。...

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I miss you

「I miss you――会いたいわ」 電話の向こう、大陸を越えた外国にいる夫にそう言っていたママ・ブリジッタ。話のほとんどはエヴェ語(ガーナ南西部を中心に話されている言語)でわからなかったけれど、この英語はいつも下宿の居間から、庭から、ベランダから聞こえてきていた。...

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時代が変わっても

かつてこの土地では、ヨルバの神々をあがめる信仰のために盛んに木が彫られていた。儀礼のための道具や太鼓、神像や祠の柱にも、人物や動物の具象的な像をあしらった装飾がほどこされていた。19世紀にイスラム教とキリスト教が布教するまえのことだ。...

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祈れ

どうしようもない状況で9jaの人びとは祈る。でもそれは、困ったときの神頼みではない。 彼らはいつも、毎朝目ざめてすぐ、仕事をはじめるまえや旅立つまえ、食事のまえや集会の終了後、そして1日の終わりに、祈っている。貧富の差、権力ある者から弱き者への搾取、何十年待っても整わぬインフラなど、多くの人びとにとって、3度の食事やきょうの仕事、通学や進学もままならない。...

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父よ、母よ

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アートに生きる

人口約40万のイフェに、アーティストと呼ばれるひとたちは100~500人いるといわれている。そのうち66人と出会ったが、国内外で有名なアーティストはひとりかふたり、いるかいないか。 アーティストたちの作品を眺めてみる。面白いものも面白くないものも、センスのよいものもよくないものも、丁寧なものも雑なものも、売れるものも売れないものも、色いろ、ある。...

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煩悩即菩提

d beauty of9ja――誰かに経験と思いを伝える文章を手紙以外で書いたのは、これがはじめてだった。本をろくに読まず、ボキャブラリーが貧困なわたしが、文章をとおして、人になにかを伝えようとしている。そうして過ごしてきたこの2年間が、信じ難くもある。...

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藝術と環境のねじれ 日本画の景色観としての盆景性

早川 陽 著 アサヒ・エコ・ブックス No.36 景色を描くあなたへ。 風景を見るすべての人へ。 日本画は、東洋の「山水」と西洋の「風景」のあいだを揺れ動きつづけてきた。その「揺れ」から生じるオリジナリティ、「盆景性」。自然を「盆」におさめて愛する日本の美意識を解きあかす。 日本図書館協会選定図書(第2850回 平成25年2月27日選定) お詫びと訂正(正誤表)...

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最後の敬意

9jaの葬式は明るい。生演奏が聞こえてきて、スピーカーからも大音量で声がしている。道沿いにはテントが張られ、伝統衣装で着飾った人たちがたくさん集まって何やら騒いでいると思えば葬式だった、なんてことはよくある。一見、結婚式 […] The post 最後の敬意 first appeared on 清水弘文堂書房.

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イヤ・アラロ

隣街のオショボに、藍染め工房がある。と言っても、土壁とさびついたトタン屋根の古い家屋に囲まれた空き地に、土器製の坪や道具がいくつか、細い木と竹で支えられたツギハギだらけの屋根の下で寄せてあるだけの場所。ワンピース用のいく […] The post イヤ・アラロ first appeared on 清水弘文堂書房.

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